雑念

 自分の意図するのと違う言葉を言ってしまい、誰かを傷つけてしまうということがある。
 その言葉を発した瞬間、自分でも違和感がある。いや、その言葉じゃないだろうと自分につっこみ、お前本当に言葉選び下手だなと思いつつも、まずは今し方自分が発した言葉を訂正しようとする。しかしそのときにはもう相手はこちらの話を聞いていない。こちらの意図と違う言葉がでてしまったなどと知らないその相手は、あまりのショックに深く傷つく。こちらが訂正しようとする暇などない。見る見る不機嫌になるか、自暴自棄気味になるかだ。
 想いはすれ違う。
 後になってから訂正しようとしても信じてはもらえない。それでもなんとか信じてもらうしかないとき、相手の傷ついたのは必要ないことだったと知らせたいときは、いかにすべきなのだろうか。
思い込んだら周りが見えなくなるタイプの相手の場合、さらに難しい。誤解を解くにはどうすべきなのだろうか。